そもそもFXって稼げるの?
FXはあくまで「通貨の売買で利益を得る取引」なので、”確実に稼げる”というものではありません。
重要なのは「FXは稼げるのか?」ということではなく、「FXで稼ぐ為にどれだけ本気で学び、スキルを習得できるか?」という点がポイントとなります。
まずはFXの基本を知ろう
FX=通貨の売買で利益を狙う取引
FXをシンプルにいうと、「通貨の売買によって利益を狙う取引」となります。
たとえば・・・
1ドル100円のタイミングで、1ドルと100円を交換。
その1週間後、1ドルは120円の価値に変動。このタイミングで1ドルを日本円と交換すれば120円で交換でき、20円の差益が得られる。
4月1日 | 100円を 1ドルと交換 | ドルを買い・円を売る |
4月8日 | 1ドルを 120円と交換 | ドルを売り・円を買う |
結果 | 20円の利益が得られた |
ちなみに・・・
さきほどの例を、よく耳にする「円高ドル安」や「円安ドル高」という表現に置き換えてみると、、、
4月1日 | 1ドル100円 | 円高ドル安 |
4月8日 | 1ドル120円 | 円安ドル高 |
このようになります。
「1ドルはいくらで買える?」という視点でみるとわかりやすい
- 「1ドル100円」=1ドルが“たった100円で買える”=ドルが安い=円の価値が高くドルの価値が低い=「円高ドル安」
- 「1ドル120円」=1ドルが”120円出さないと買えない”=ドルが高い=円の価値が低くドルの価値が高い=「円安ドル高」
上の2つを比較すると、1ドル100円は「円高ドル安」・1ドル120円は「円安ドル高」と判断できます。
FXを始める条件とは?
FXの取引をする最低条件は、以下の2つです。
- 取引する口座の開設
- 少額の資金(最悪なくてもOK)
①取引するFX口座の開設
FXで取引をするためには、「口座の開設」が必須です。口座開設に必要なものは以下の2つ。
- 身分証明書
- メールアドレス
身分証明書とメールアドレスさえあれば、口座開設は可能です。
②資金(少額 or なしでも可能)
不動産や株、その他多くの投資には多額の資金が必要となりますが、FXでは少ない資金からでもスタートすることが可能です。
取引所が定めている「最低入金額」さえクリアしていれば、数千円からでも取引が可能です。
少ない資金で多額の運用ができる「レバレッジ」
FXには、他の投資にはない「レバレッジ」という仕組みがあります。レバレッジを利用すれば、1万円の資金でも100万円分の取引をすることも可能です。
例えば、1ドル100円から101円に値動きが変動した場合。
レバレッジなし(信用取引利用で約3倍まで) | レバレッジ100倍 | |
資金 | 100万円 | 1万円 |
利益 | 1万円 | 1万円 |
たった1万円の資金でも、レバレッジを活用することで100万円の資金と同じ利益を得ることができます。
無料で取引できる「デモトレード」
FXでは、資金がなくても「デモトレード」というサービスを利用すれば、実際の取引と同じ環境で取引することができます。
ただし、この場合はあくまで「仮想の取引」となるので、実際に稼ぐことはできません。
とはいえ、リスクも一切ありませんし、スキルを身につける練習場としては非常に使えるサービスなので、まずはこのデモトレードからスタートするのがおすすめです。
ちなみに「株とFXの違い」とは?
同じ投資である株とFXの違いについて、おまけで解説しておきます。
投資対象 | 株:企業 | FX:通貨 |
取引時間 | 9時~11時30分、12時30分~15時まで | 24時間 |
取引できない日 | 土日祝日 | 土日 |
レバレッジ | なし | 国内25倍、海外最大5000倍 |
最低資金 | 数万円~数百万円 | 数千円~ |
大きな違いとしては、こういったポイントがあります。少ない資金で24時間取引ができるFXのほうが、副業としては取り組みやすいでしょう。
FXのトレードスタイル
トレードスタイルとは、トレードする時間軸ごとに変わるトレード方法を意味します。
- スキャルピング
- デイトレード
- スイングトレード
基本的には以上の3つです。1つずつ見ていきましょう。
スキャルピング(短時間)
取引時間 | 数秒~数分 |
取引回数(1日) | 数十~数百 |
スキャルピングは、数秒~数分で取引する手法です。少しの差益を狙った取引を行うため、常にチャート分析と向き合う必要があります。
取引時間が短いのでリスクが制限できるメリットがある一方で、細かな値動きに対応する必要があるため、初心者や兼業でトレードする方には不向きなトレードスタイルです。
デイトレード(短期)
取引時間 | 数十分~数時間 |
取引回数(1日) | 1~2回 |
デイトレードは、数十分~1日の間で取引する手法です。基本的には日をまたがずに取引を行うため、リスクを制限することができます。
細かくチャートをチェックする必要がないため、余裕をもってトレードすることができます。
初心者や兼業のトレーダーには、このデイトレードがおすすめです。
スイングトレード(長期)
取引時間 | 数日~数ヶ月 |
取引回数 | 数日~数ヶ月に1回 |
スイングトレードは、数日~数ヶ月の間で取引する手法です。値幅や利益が大きくなる一方、損失も大きくなってしまうリスクもあります。
それなりの変動リスクに対応できる資金量が必要となるため、少額スタートするトレーダーには不向きのトレードスタイルです。
初心者におすすめは「デイトレード」
紹介した中で、初心者に1番おすすめなのは「デイトレード」です。
- 当日で取引が終わるのでリスクが制限できる
- パソコンを監視する必要がないので気楽にトレードできる
- トレード回数もあるので経験値が増やせる
- 相場のパターンが読み取りやすい
理由としては、こういった点が挙げられます。
余裕をもってトレードしながら経験値も積み上げることができる、バランスの良いトレードスタイルです。
FXのトレード手法
FXのトレード手法には、順張りと逆張りと呼ばれる取引手法があります。
- 順張り・・・流れにのる取引手法
- 逆張り・・・流れの反転を狙う取引手法
ドルが高騰している時に、その流れにのってドルを買う取引をするのが順張り、逆にドルの高騰が終わって反転すると予想してドルを売る取引をするのが逆張りです。
流れにのるか?流れが終わると予測して逆の取引をするか?というのが、両者の違いです。
順張りと逆張りはどちらが勝ちやすい?
「順張りと逆張りでは、どちらが勝ちやすいでしょうか?」といった質問をよく耳にします。
しかし、これはどちらが勝ちやすいというものではなく「予測する値動きの状況にあわせた方法をとる」というのが正しい答えになります。
順張りのほうが勝ちやすい・逆張りのほうが勝ちやすい、というものではありません。
FXの注文関係
つづいて、FXの注文関係について学んでいきましょう。FXの取引では「買って売る」「売って買う」という取引を繰り返して利益を稼いでいきます。
「空売り」について細かく説明すると複雑になってしまう為、現時点では「FXは買い・売りどちらでも注文できる」とシンプルに覚えておくほうが自然と受け入れやすいです。
ドル円で「ドルが上がる」と予想 | 買いで注文→売りで取引完了 |
ドル円で「ドルが下がる」と予想 | 売りで注文→買いで取引完了 |
このくらいシンプルな認識でもOKです。
・注文すること=エントリー
・取引を終えること=エグジット
・買い注文=ロング
・売り注文=ショート
※これらは名称は変わるが、同じ意味を表す
FXの相場分析法
FXの相場を分析する方法には、大きく2つの方法があります。
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
こちらの2つです。
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、値動きをグラフ状にして表示させたチャートから、今後の動きを予測する分析方法です。
テクニカル分析をしないトレーダーは存在しないのでは?と言えるほど、トレードには必須な分析方法でもあります。
つまり、FXをするうえで必ず学ぶ分析スタイルとなります。
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルズ分析とは、取引する国の経済データから相場を予測する分析方法です。
特に、経済ニュースが発表された直後は大きな値動きが起こる為、これを利用して取引をするトレーダーもいます。
押さえておきたいFXのリスク
戦略的なトレードができれば着実に利益を上げていくことができるFXですが、その反面リスクも当然あります。
①レバレッジのリスク
レバレッジは、少ない資金でも大きな利益を狙うことのできるありがたい仕組みですが、これには隠れたリスクも存在します。
レバレッジなしの場合
例えば、1ドル100円のタイミングで10万円の資金があるとします。10万円あれば1,000ドル買うことができます。(100,000円÷100=1,000)
ここで1円下落すると1,000円の損失となります。(-1円×1000ドル=-1,000円)
資金10万円に対する1,000円の損失なので、損失率は1%となります。
資金 | 10万円 |
レバレッジ | なし |
損失額 | 1,000円 |
損失率 | 1% |
50倍レバレッジの場合
では、つづいて50倍のレバレッジで取引をした場合で考えてみます。資金は同じく10万円、1ドル100円。
レバレッジ50倍と想定すると、500万円分の資金があるので5万ドルを買うことができます。(5,000,000円÷100=50,000)
ここで同じく1円下落した場合、50,000円の損失となります。(-1円×50,000ドル=-50,000円)
資金10万円に対して50,000円の損失となる為、損失率は50%にまで膨れ上がります。
資金 | 10万円 |
レバレッジ | 50倍 |
損失額 | 50,000円 |
損失率 | 50% |
②マイナー通貨による取引の不成立
FXには世界各国さまざまな通貨の組み合わせがあり、好きな通貨ペアを選ぶことができます。
しかし、マイナーな通貨ペアで取引を行った場合、想定外の値動きで大きな損失に繋がってしまうことが多々あります。
マイナー通貨は、流通量が少ない為にレートが非常に不安定で、値動きを予測することは非常に困難です。
FXで稼ぐマネーサイクル
FXで稼ぐためには、このような手順を踏んで進めていきます。
- ノウハウ学習
- デモトレードでの実践
- 相場分析を学習&実践(デモ)で分析法を身につける
- 安定して勝てるようになればリアルへ移行
- リアル口座にて実践(実資金でのトレード開始)
- 結果を見直す→再トレード(ひたすら繰り返す)
ノウハウを学ばず、すぐにFXを始めても間違いなく稼げません。
まずはしっかりと学習し、リスクのないデモトレードでの取引をしながら、少しずつ実践に入っていきましょう。
焦らず気長に稼ぐサイクルを続けていけば、必ず安定して利益の出せるスキルは身につけることが可能です。
もっと詳しくFXの基本を学ぶには
ここでは、FX初心者の方が押さえておきたいポイントをシンプルにご紹介しています。
もっと詳しくFXの基本を学ぶには、初心者向けのFX書籍を読んでみてください。(特におススメ!というのはありませんが、初心者向けの書籍ならどれでもOKです)